国の決算書を図にしてみたら、

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 初めての投稿です。

 国の経済のこと、ちゃんと考えてみよう、と改めて思い、ブログをはじめました。
(複式簿記は実務経験がありますが、マクロ経済は初心者です。間違っているところは教えてください。)

今回は基礎の確認なので退屈です。

でも、MMTを理解する基礎としては、大切だよ!

 一般的に経済理論は数式とか曲線とかを使って説明します。つまり「仮説」です。そして、実体経済が、そのように動くかどうかで、正しかったか間違っていたかが判定されます。でも、ここではそういうことをするつもりはなくて、事実だけを整理して考えようと思っています。

 そこで、国(民間)の貸借対照表と損益計算書の図を実際に作って眺めてみよう、と思い立ちました。民間経済をよくするための政府の役割を考えることが目標ですが、まず、政府抜きの民間経済から考えます。で、以下の図のように描けました。思い切って、固定資産とか、一般管理費とか、税とか、大胆に省いています。

 これは企業(特に商業系)でよく見るスタイルで、GDP創出って、「現預金など」→「物サービスなど」→「現預金など」を繰り返すサイクルとしてとらえてみます。

GDP創出サイクル

生産者の仕訳

説明しますと、GDPは、国内総生産の略ですから、生産者の経済活動によって生み出されます。

供給力

生産者は、まず、手持ちの「現預金など」を「物サービス」に生産します。実際には、かなり複雑な過程があるのですがシンプルにします。簿記仕訳としては

(資産)物サービス 100 /(資産)現預金など 100

この「物サービス」は、この状態では生産者の「在庫」です。これを、消費者が購入することによって、GDP創出サイクルが一回転されます。(わかりやすくするために数字を入れていますが、数字にあまり意味はありません)

企業決算の場合は、実際の金額サイズで、この図を作り同業他社と比較すると、どこに課題があるのか、丸わかりになります。でも、今回は、数字の大きさ自体がわかりません。

需要力

ここからは、消費者が需要を引っ張るところを、生産者側からみてみます。

(費用)100 /(資産)物サービス 100
資産)現預金など 120 /(収益)120

収益と費用の差額20(利益つまりGDP)を得て、元の現預金に戻ります。スタート時点で、100だった現預金は、120に増えています。生産者は、この巡回をぐるぐるとしながら、GDPを積み重ねていきますが、供給能力には限界がありますので、適宜、生産能力を増強したりします。

 諸経費は、省略します。

消費者の仕訳

川上業者が生産者である取引で、川中業者は消費者です。そして、川中業者が生産者となり、川下業者が消費者となります。川下業者が生産者となり、小売が消費者に。小売が生産者となり、客が消費者となります。

需要力

生産者が販売したことは、消費者が購入したということですので、生産者の「需要力」の反対仕訳となる、消費者側の「需要力」の仕訳がきます。一方で、上記のように、この消費者は生産者であり、そのときの「供給力」の仕訳と同一です。

(資産)物サービス 120 /(資産)現預金など 120

この生産者と消費者の、仕訳を合わせて、貸借相殺すると、残るのは

(資産)物サービス 100 /(資産)現預金など 100
(資産)物サービス  20 / 利益  20

つまり、民間全体では、現預金など100が、利益(GDP)20を得て、物サービス120になったということです。

この先、この物サービス120は、消費されて無くなります(建造物なら数十年、レジャー外食なら数時間、をかけて)が、そこはGDPの対象外なので、取り上げません。

国の財政支出のGDP反映分は、民間の純資産増という形で反映されます。

まとめ

 どんどん複雑にすれば、実態に近づけるのかもしれませんが、シンプルに考えたいので。ここまでを、いったんまとめます。

  • ここまでの、GDP創出サイクルでは、負債は全く変化がない。
    → いずれ、貸し出し(万年筆マネー)が出てくるのかな。楽しみだな。
  • 今回は思考回路のために流れを確認しただけなので、特に結論はありません。
  • これは、商業モデルなので、他のモデルを考えてみよう。

ということで、次回は、農業モデルを考えようと思います。

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